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2009年9月27日 - 2009年10月3日

ちゅうでん教育振興助成贈呈式

 第8回 ちゅうでん教育振興助成贈呈式に参加しました。今年度学区の伝統産業と学校行事を絡めた計画で申請したところ、認定していただくことになりました。全国から271件の応募があり、助成件数は85件です。テーマは多岐にわたり、学校側からすると申請をしやすい助成制度です。教育予算が大幅に削減されている現状では、非常に貴重なすばらしい存在です。
 後半は記念講演会がありました。都留文科大学副学長 福田誠治先生による「国際標準の読解力-フィンランド教育より-」という講演です。福田先生の軽妙な語り口でフィンランド教育の実情をわかりやすく理解することができました。国の規模の違いもあるのでしょうが、教育や生き方に対する価値観の違いを大きく感じました。先生のおっしゃることに何度もうなずかされることがありました。「勉強をやるかやらないかは本人次第」「フィンランドではテストのために勉強をする価値観がない」「日本の子どもは勉強に意欲がない。テストのために勉強をしているので、学校に入っても勉強しない」など、考えさせられる内容でした。

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行きつ戻りつ感

 1年生算数の授業を見ました。「自分の考えを言うことができる子ども」を目指した努力点研究授業です。以前も見せていただいたことがあるのですが、今回も、子どもとのやりとりを意識したすばらしい授業でした。
 特に、教科書に出されている問題文を、教科書を開かずに黒板上に挿絵の拡大コピーをはりつけながら「さあ、お話をつくってみましょう」と呼びかけるあたりが圧巻でした。挿絵は駐車場に8台の車があり、5台の車が入ってくるというものです。いろいろな表現をしながら、お話作りによる、問題文が完成しました。以前見せていただいたときよりも、算数の問題らしいシンプルな文が短い時間にできあがりました。ということは、以前よりも子どもの中に算数の足し算の問題が自然に入り込んでいるということです。
 数図ブロックで解き方を確かめるときも、子どもにやり方を説明させました。ところが、ここで問題発生。子どもは明らかに数図ブロックでの解き方も答えもわかり、答えも分かっているのにうまく説明ができません。「5のかたまりから2持ってきて10のかたまりにします。10のかたまりと3を合わせて13」というような説明になるのでしょうが、その話形を作るのに、子どもはいろいろな話し方をするので、先生の交通整理も大変でした。その中で、「10のかたまりをつくること」と「残りを合わせること」の部分が子どもの中にすんなり落ちなかったようでした。
 1年生が具体物から半具体物、計算式というように抽象化させる場合の「行きつ戻りつ感」を実感しました。こういう場面が大切なのですね。

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インシデント・プロセス法

 勤務校で現職教育を行いました。名古屋市発達障害者支援センターの方を講師に招き,通常学級の中の発達障害児にどう対応するかについて,研修を行いました。今回は「インシデント・プロセス法」という手法で事例検討を行いました。ある学級の担任に一人の児童について事例紹介してもらい,その方に参加者全員が質問をして答えを聞きます。そのやりとりの中で問題点を明らかにし,その問題点についての解決法をグループごとに考え,付箋紙に記述し,そこから共通する考え方をあぶり出します。グループごとに共有された答えを発表してさらに全員で答えを共有します。興味深かったのは,この方法は情報活用そのものだと実感した点です。一人が抱える課題を全員で共有し,解決方法を見付けるというものですが,おもしろいように,興味深い意見がたくさん出されました。講師の方は専門的な立場から,アドバイスをくださる程度です。それでも,最終的には多くの有効な答えを手に入れることができました。

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考えを深め合うには?

 努力点研究授業の事後検討会に参加しました。「お互いの考えを深め合う」という場面が話題になりました。グループになり、発表者の発表を受けて、質疑応答をすることで考えを深めようというねらいがあったのですが、グループのメンバーによって反応がまちまちになってしまいました。なぜ、質疑応答にならないのかを参加者のみなさんで意見を出し合いました。
 ・ 気の合うメンバーならば話は弾むけれども、慣れないメンバーだと構えてしまう
 ・ 何を質問すればいいのか、わからない。
 ・ 話がふくらむような質問の仕方がわからない。
などが出されました。どうも、発表形式での質疑応答について、ある程度のパターンを示して練習をして自信を付ける必要がありそうだというまとめになりました。
 「考えを深める」というのはどういう状態なのか?についてももう一度確認する必要がありそうです。それをした上で、考えを深めるための手だてや指導をし、それが有効かどうかをみんなで確かめなければいけません。

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不易

 黒板は大変便利です。チョークを使えば、簡単に大きく文字や絵をかくことができ、大勢に物事を伝えやすくなります。しばらくの間残しておくことも、また、消して違うことを書くことも自由自在です。コミュニケーションの道具として昔から長い間使われてきた便利なものです。ハイテクかローテクかの違いを無視すればICT(情報通信技術)の原理とまったく同じだと言えます。このローテクを使ったICTでも伝わりづらいことを補い、伝わりやすくするのがハイテクを使ったいわゆるICT教育と言えます。
 黒板しかない時代には、伝わりづらいことを伝えやすくするための「教える技術」がたくさんありました。これも、「どうすれば伝わるのか?」を多くの先生が考えに考えた努力のたまのものです。例えば、教科書の写真資料を全員に確実に見せたいと思えば、「指で押さえなさい」という指示を加えます。その指示を通すためには教科書が言われたときにきちんと出され、目的のページが開かれていることが前提になります。では、そうするためにはどんな指示が必要なのか?・・・というように細かいことを意識しながら授業を進めたものです。時代が変わり、子どもも変わってきていますが、「不易と流行」の「不易」の部分で身につけておくべき「教える技術」もたくさんあります。大きく映して「はい、ここを見てください」という指示を出すこととは違う部分です。

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伝える技術

 山中秀樹著「伝える技術50のヒント」(ソフトバンク新書刊)を読みました。著者はテレビで有名な、元フジテレビアナウンサーです。プロのアナウンサーとして培ってきた「伝えるための一般化できる技術」を50例に絞り込んで、紹介しています。近々勤務校の1年生の国語で自己紹介を学習活動に取り入れた授業をされる方がいます。その事前の話し合いの中で、「相手にはっきりと分かるように話す」ということが話題になりました。「一体、どのような状態になればいいのか?」ということです。
 山中さんは「大きな声で、わかりやすく、ハキハキと」は小学校低学年であれば、この3点をきちんと踏まえるところから始めるということを認めつつも、状況に応じて使い分けることの方が大切で、「大きな声で、わかりやすく、ハキハキと」が必ずしもいいわけではないと指摘しています。事前の話し合いでもこの点が話題に上りました。「その場にあった適切な声で、わかりやすく、ハキハキと」をどのように子どもが意識できるといいのか?ということです。
 「わかりやすく」につながる部分で山中さんは「ゆっくり喋る」ことを勧めています。アナウンサーの場合、「1分間に299文字」が目安なのだそうです。だから、単純計算すると1秒5文字になり、「こんにちは」を1秒かけて言う感覚になります。または、「むかしむかし、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山に柴刈りに、おばあさんは川に洗濯に行きました」を10秒で喋ることも練習になると書いています。この他にも、ヒントとなりうることが書いてありました。その道のプロというのはやはり違います。

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機器は使えばいい,ってものじゃない

 名古屋市の教研集会に参加しました。情報教育の部会は「情報モラル教育」と「ICT活用・情報活用能力の育成」の2つに別れ実践発表が行われ,後者に参加しました。
 特に印象に残った意見があります。2年算数の「繰り上がりのある足し算」の筆算の指導で,パワーポイント資料を提示し,教えるという実践について,ある方が意見を述べられました。「今まで黒板とチョークと提示教材で教えてきたこと」をパワーポイント資料でパッケージにするよりも,黒板上で再現できないことをパワーポイント資料にパッケージ化した方が意味があるのではないか?という趣旨だったと思います。さらに,提示教材を動かしながら,説明し,同じように子どもたちの手元にある数え棒を操作させる,という教え方に意義があるのではないか?とも指摘されました。まさに,「機器は使えばいい,ってものじゃない」の典型です。
 先日,英語の実践者がフラッシュカードは手書きの方が使いやすいとおっしゃっていました。フラッシュカードを示したときの子どもの反応によって,その提示の仕方や,リピートのさせ方を瞬時に変えることで,指導を徹底させたい。しかし,電子教科書ではそこまでの使い方ができない。だから,手書きをあえて使うのだ,ということでした。その場合と同じようなことですね。
 何でもパワーポイント資料にするのではなく,適切な場面で,使うことにより効果がよりはっきりするのだと改めて感じました。

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